肉料理 かなえ
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今回は三条駅周辺にある「肉料理 かなえ」さんにお邪魔してきました☺︎
2018年にお店を構えてから、京都の食材、風情を楽しみながら料理がいただけるとのことで、数々のメディアにも取り上げられているお店です。
掲載されているお料理の写真は目で見て技巧とそのこだわりが伝わるものばかり。
お店は完全予約制、カウンター9席に4名テーブルが2卓
今回はカウンター、お肉を焼いているのも間近で見ることができる席でお料理をいただきました。
完全予約制でお料理はコースでの提供、2時間お肉を満喫することができます。
コースの始まりはまずタンの刺身から
タンと言えば、焼きで表面に薄ら浮かぶ脂とその食感を楽しむものだという印象でしたが、刺しで食べると脂がまず口の中に溶け出し、思った以上の味わいの深さに驚きでした。
上には少量の佃煮も乗っていて、お肉の甘味に重なると口の中に一品としての味わいが広がります。
見た目には飾らない一品でありながら、肉の切り方、味の重ね方、材料の多寡までこだわりが感じられます。
近江牛や長野牛、宮崎牛が使用されているそうですが、料理ごとに合った食材で提供されているのでしょう。
ここからまだまだ満足感は高まる品々が続きます。
心臓の刺身
こちらは先ほどのタンよりも一層お肉の新鮮さが伝わってくる一品、味付けはうっすらとそれでいて生臭さが全くありません。
ネギの程よい苦味と食感はアクセントとしても間違いなし。
白せんまい
ここまで透き通るような白さのせんまいにはなかなかお目にかかったことがなく、これだけで絵になるというのもその下ごしらえの丁寧さ故でしょう。
ユッケ
お肉の下に敷かれているのが醤油で、固形になった泡醤油というのだそう。
混ぜると均一に味が行き渡り、味にむらを作りません。
サガリに中華風の味つけがされた小丼
サガリと言えば、赤身でありながらその柔らかな食感が特徴的、これに、豆板醤でしょうか、ぴりっとしていながらしっかりとした味つけが白米との結びつきをより確固としたものに仕上げています。
お肉が続きましたが、ここで味つけなしでも野菜の新鮮さを楽しめるサラダ。
これが、次に続く
カイワレと奈良漬がサーロインで巻かれた一品への布石となります。
目の前で浮き出る脂、炭の火に呼応する焼き上がりに向かうお肉の音、炭のそれにも負けない甘さが乗った香り。
この御膳立ての前では主役に並ぶものなど登場するはずもなさそうですが、お肉では出せない瑞々しさ、添えられる苦味でお肉が一層味わい深いものになります。
また、この焼きの一品を料理へと昇華させているのが奈良漬け。
奈良漬けはお酒の風味が強調されるため、漬物の中でも好悪が分かれやすい漬物ですが、脂の甘味にかいわれの苦味、ここに加えるとするなら時間を重ねてしか出せない味で、またこの組み合わせに引けを取らない味、数ある漬物の中から奈良漬が選ばれているのも納得です。
ステーキサンド
飯米とは違った穀物との組み合わせを楽しむことができる一品。
ソースには柴漬けが入っており、ソース全体の味にはほとんど干渉をせずにそれでいて、口の中で弾くと酸味と甘味がお肉をじわっと包みます。
自家製辣油とともにいただくはらみとみの
焼き時間と加減で大きく味が変わるこの二品が焼きの締めに出てくるあたり、ここでその技巧の答え合わせができます。
タンシチュー
ここで2日間で8時間の煮込みを経て味を重ねた一品。
カウンターからはタンシチューが入った鍋が見えるのですが、タンを丸々一本入れて赤ワインと味噌で煮込むのだそう。
口内を幾度も行き交うタンのイメージからはおよそ想像のつかない柔らかさ、そしてコク。
コース終盤でありながら、マッシュポテトのエスプーマも加わりその優しい味わいに箸が進みます。
締めはこの日はカレー、すき焼き風の丼、牛しぐれ煮の茶漬け
最後までお肉の旨味を堪能するも良し、湯気とともに立ち上る香りを楽しむも良し。
最後に酸味と甘味に薄らとした苦味、作り立てではないと出せないジェラートの口どけに乗せてお肉の味わいを見送ります。
漬物と組み合わせたお料理や泡醤油を取り入れるその心構えから、お肉の時々の一番美味しいを追求していく姿勢が伺えるお店でありながら、奇を衒うわけではないお肉の楽しみ方が堪能できるこちらのお店。
美味しいお肉に舌鼓を鳴らしながら、京都の風情に酔いたい夜におすすめのお店です☺︎